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平成26年2月議会 代表質問
 新みらいの渡部英治です。
 初めての代表質問となりますが、質問の機会をいただいた議員各位、当局関係者、そして寒い中、傍聴に来ていただいた地元の皆様をはじめ、全県民の皆様に感謝の気持を込めて質問に入らせていただきます。
 さて、ソチの冬期オリンピックも終わり、多少の寝不足は残りつつも、改めて秋田県出身選手のご奮闘に敬意と賛辞を表します。
 また、羽生選手の金メダルや、レジェンド葛西選手の銀メダルは、日本中に大きな感動と勇気を与えました。
 ソチオリンピックの話になると、本県から贈られた秋田犬「ゆめ」がプーチン大統領と共に安倍首相を出迎えたことが、開催国ロシアでも好意的に大きく報道されたことが嬉しい話題であり、五輪外交に寄与した佐竹知事の果たした役割は大変大きいと思います。
 先の一般質問にて申し上げたとおり、秋田犬「ゆめ」とシベリア猫「ミール」のおかげで、ロシアと秋田県は「ワン」と言ったら「ニャン」と答えるという良好な関係になったことは間違いないでしょう。

 この際、先頃来県した在新潟ロシア総領事の提案であった、プーチン大統領が来日する今秋のタイミングで、世界中から秋田犬好きを集め、国際サミットを開催する件について、真剣に検討してみてはいかがでしょうか。
 まさに北方領土交渉を加速させる一翼を佐竹知事が担うことになると思いますが、勿論、秋田県のイメージアップにもつながると思います。(この件は通告にありませんが、一考察に値するのでは)

 それでは、通告に従い、順次質問させていただきます。
 はじめに、知事の政治姿勢についてお伺いします。
 佐竹知事は、今年の仕事始めの幹部職員に対するあいさつで、四月に消費税率の引上げが行われるなど、「激動の年」になると強調し、「平穏無事でみんなが幸せという時代はこれまでもなかった。世の中が大きく動いている時こそチャンスだ」と呼びかけています。
 そして、今年最初の定例記者会見では、新年への想いを漢字一文字で「かける翔」と表現し、「景気の回復を実感できるよう、県内経済が上向いてもらいたい。県政も浮つくことなく、地に足を着けてきっちり飛躍したい」と述べています。
 いわゆる、鳥などが天高く飛ぶという意味からも、佐竹知事の今年にかける強い決意が感じられます。
 そこで、佐竹県政二期目の運営指針「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」の最終案が示された今、改めて佐竹知事の今年の県政にかける思いと、その「キーワード」は何かについて、ずばりお聞かせ願います。
 ちなみに、県政テレビ番組の新春特番で、今年のテーマについて秋田お笑い大使の桂三若さんが「元気の倍返しだすべ!」と表現したことに対して、「三若さんも古い。私は、元気にチャレンジです。何事にも前向きに挑戦していきます。」とインパクトのある知事の答えであったと受け止めています。

 次に、東京一極集中の是正について伺います。
 先日実施された東京都知事選に関して、告示前の佐竹知事の定例記者会見でのコメントが印象に残っています。
 報道によると、「争点に浮上している『脱原発』の定義が分からず、言葉だけが飛び交っている。幼稚な議論がまかり通っていて残念だ」と述べ、政策論議が深まらない現状を批判していました。
 さらに、「具体的なスケジュールや代替エネルギーの確保など、大まかでも早く示すべきだ。即『脱原発』なのかさっぱり分からない」と続けています。
 また、東京がエネルギー供給を地方に依存している現状に触れ、「地産地消は難しいだろう。脱原発するから地方で火力をどんどん造ってくださいというのもおかしい」と指摘。
 都市機能分散や省エネなど、どういう都市づくりをするかというビジョンを示した上で、脱原発を議論すべきだと結んでいます。
 佐竹知事の見解には、私もほぼ同感であります。
 また、二〇二〇年の東京五輪を、一極集中をさらに推し進めるものにしてはいけないと思います。
 結果は、「ワン・イシュー」で戦った細川元総理を破り、総合的・現実的な政策を打ち出した舛添要一氏が大勝したわけですが、今回の選挙に「原発」という、一地方自治体を超える、国家レベルの論点が持ち込まれたことは、人口や経済だけでなく、政策の方向の決定権についても東京一極集中が進んでいることの証ではないでしょうか。こうした傾向をどのように受け止めておられるのか、一極集中是正という視点から、知事のご所見をお聞かせ願います。
 
 次に、リーダーシップと女性の活躍についてであります。
 本題に入る前に、唐突ではありますが、実は私は時代劇が大好きです。
 中でも、鬼平犯科帳にはまっています。テレビでは、エンディングの四季折々の画面がアコースティックギターの演奏にマッチして、春の桜は角館の花見、夏の花火は大曲の花火、秋の紅葉は小安峡の紅葉、冬の雪は横手のかまくら、そんな連想をしながら、テレビ画面に釘付けになっています。
 しかし、なんと言っても中村吉右衛門演じる鬼平こと長谷川平蔵の魅力が一番です。悪とは厳しく闘いながらも、血の通った裁きで罪人を更生させる。部下との信頼関係も大切にする。
 最近、その吉右衛門の演じる鬼平と佐竹知事の顔を重ね合わせることがあります。
 二人とも、手腕や男前という点ではそんなに違いがないと思うのですが、一つだけ違う点があると感じています。
 そこで本題に入ります。
 知事は、県民との対話を大事にしながら、自ら先頭に立って日々奮闘されていることは誰もが認めるところであり、鬼平と同様、頼もしいリーダーであります。
 鬼平と違う点は、知事自らが頑張りすぎることではないでしょうか。
 細かいことかもしれませんが、総括審査の場面で、知事は豊富な情報と幅広い知識、巧みな話術でもって、職員のサポートも受けずに、滔々と答弁されます。
 知事がよく勉強されているからだと思いますが、このような姿を見れば、県庁の日々の業務においても頑張りすぎているのではと、心配になります。
 知事が最初から発言してしまえば、職員は考えなくなり、活発な議論がなくなり、組織の停滞につながります。
 県庁にも人材はたくさんいるはずです。
 できるだけ多くの人材の主体的な取組を引き出すこと、そして存分に能力を発揮できる環境づくりに力を入れていってはいかがでしょうか。
 そのことが、ひいては秋田県全体の活性化にもつながっていくものと思います。
 鬼平よろしく、知事は最後に登場すれば良いのです。
 部下に任せるべきは任せ、主体的に行動する多くの職員を育てていくのも知事の役割だと考えますがいかがでしょうか。

 次に、女性が活躍できる社会づくりです。
 一月二十九日付け地元紙に、小田信之日銀秋田支店長の、「女性の活躍」をテーマにした文章が掲載されております。そこには、本県の女性の生産年齢人口の就業率は全国一四位、子育てをしている女性の有業率は七位と、全国平均以上の水準だが、女性管理職の割合が全国三七位であり、優秀でエネルギッシュな女性が秋田のリーダーとして活躍すれば、秋田はさらに元気になる、そのための環境を社会全体で本気で考え、実践していくべきと書かれていました。
 私も全く同感であり、日頃接する女性は、年齢にかかわらず、様々な分野、立場で生き生きと活動されている方がたくさんおられます。
 私の地元では、女性だけの社会奉仕団体の活動が活発で、イベントや伝統行事をはじめ、他県との活発な交流など、積極的な取組をしており、地域活性化への貢献度も高いものがあります。また、県内の医師が減少している中でも、二五才から二九才の若年層の女性医師が増えていることなどは、明るい要素と言えます。
 社会で活躍する女性を増やし、さらに女性ならではの視点や発想を持ってリーダーとして活躍してもらえたら、地域の活力が高まることは間違いないと思います。
 安倍首相も、女性の労働機会や活動の場を充実させ、「女性が輝く社会」を築き上げることを成長戦略の柱の一つとして位置づけていることは周知のとおりであります。
 こうした社会にしていくための環境整備に、県も本気で取り組んでいくべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。

 次に、県政課題と重点施策についてお伺いします。
 はじめに、人口減少対策についてお伺いします。
 新しい元気プランでは、将来人口推計に基づき、人口が減少した後の社会をどう生きていくか論じています。人口減少を前提に、内需の落ち込みを県外の需要で補うための売り込み強化や、県内への交流人口の増加を目指すのは、まさにこの観点からの取組であります。
 人口問題は劇的に解決するものではなく、プランの性格上、現実的な対応策として、人口が減少した社会を前提に、様々な施策・事業を組み立てるのは理解できます。しかし、その流れに身を任せるだけでは、秋田の将来に、特に若い世代にとって夢がなさすぎると思います。今をふんばり、いずれは人口減少に歯止めがかかり、反転上昇、人々の賑わいと活気溢れる秋田を再び取り戻したいというのが、県民の本当の気持ちではないでしょうか。
今日明日に結果が出るものではないにせよ、将来こうありたいという目標とそのための羅針盤が示されないことが残念でたまりません。諦めてしまっては将来はないのであります。
 こうした県民の心の底からの思いを受け、「何年後には人口減に歯止めをかける」といったしっかりとした目標を掲げ、一つひとつ形ある取組に移していくことが行政の大きな使命であると考ええます。
 前の岩手県知事で総務大臣も務めた増田寛也氏がまとめた人口問題のリポートでは、合計特殊出生率が現在の一・四一程度、毎年地方から東京圏に六〜八万人の若者が流入する状況で推移すれば、二〇四〇年には全国の市町村の半数以上で二〇〜三九歳の女性人口が現在の半分以下になるといいます。つまりどんなに出生率を上げても、人口減少に歯止めがかからないということです。
 人口一万人以下の小規模な市町村では、その先に待ち構えているのが地方消滅という最悪のシナリオです。長期的視点に立った国家戦略を一刻も早く打ち立て、実行する必要がありますが、人口減少率が全国でトップの秋田県では、国に先立った対策を打っていく必要があると思います。
 まずは、若者を県内に定着させる取組に全力を挙げるべきであります。
 「高質な田舎」は、一線をリタイアした人々が心穏やかに暮らすイメージですが、そうではなく、「秋田は老いも若きも共通の目標に向かって一緒になって燃えている」、「日本に失われた結いの社会がある」、「そんなチーム秋田の一員になりたい」と思ってもらうことが大事ではないでしょうか。
 知事の、人口減少問題に対する基本的な認識を、まずお聞かせください。
 続いて、人口減少問題の具体の対策について、三点お伺いします。
 一点目は、新年度に新設予定の人口減少対策を統括する専門チームについてであります。佐竹知事は、十二月議会の総括審査において、少子化対策局を存続した上で「人口減少を含めて考えると、全体を統括したプランニングと部局横断的に施策をコントロールする部署は必要だ」と専門チームを新設する考えを示しています。
 一見、佐竹県政が人口減少対策へ積極的に踏み出したようにも見えますが、これまでの少子化対策の成果があまり見られないことなどからも、もっと抜本的な組織体制の見直しをすべきではないでしょうか。
 むしろ、部局横断的組織として人口問題対策局を新設し、その中に少子化や移住・定住、雇用創出など、それぞれの専門チームを設置し、より強力な取組をするべきではないでしょうか。
 大変なのは遠い将来よりも「今でしょ!」という危機感をもって真正面から立ち向かわなければなりません。
 知事のご所見をお聞かせ願います。
 二点目は、移住の促進についてであります。
 人口減少の歯止め対策として、これまで移住促進に取り組んではきておりましたが、正直なところ、県として明確な考え方や意気込みが表れていないという印象があります。
 これまでの三年間で本県に移住した人は、二五世帯五一人。その大半が秋田市に集中しており、市町村間の取組に温度差も感じられます。
 また、事業費の大半が民間団体の委託費に使われることからも、ある意味では丸投げ的な要素があったのではと思います。
 そんな抜本的な課題の打倒策として、この度、県と県内二五市町村が、県外からの移住を促進するための協議会を設立し、二十六年度予算でも「あきた移住推進事業」として、約二、六〇〇万円の事業費を盛り込んでいます。
 まさに、県内全自治体がスクラムを組み、新プランでの目標値である居住者一〇〇人を達成しようという取組であります。
 しかし、秋田に来たいと思う人の受け皿となるよう、本腰を入れるためには、雇用確保という重要な課題があります。
 その意味でも、この協議会が地域活力創造課に事務局を置いて取り組むという体制でとどまることなく、先に述べた人口問題対策局の専門チームの一つが、事業費を拡大して、より強力に取り組む必要があると思いますが、知事のご所見をお聞かせ願います。
 三点目は、脱少子化対策の具体の取組として「同居世帯の優遇措置(仮称)」についての提言であります。
 県では、すでに「出会い・結婚支援事業」、「福祉医療費等助成事業」、「すこやか子育て支援事業」など、全国トップレベルで脱少子化について総合的な取組をしてきているところでありますが、依然として出生数の減少に歯止めはかからず、新プランでも出生数の目標を、現状維持の六、一〇〇人と下方修正をしています。
 ところで、国立社会保障・人口問題研究所による全国家庭動向調査の中で、両親との居住関係という興味深いデータがありました。
 「子育て資源としての母親」というテーマでは、妻が三〇歳代までの夫婦の母親は、どちらかがほぼ生存しており、出産、子育てに対する最も重要な支援者のうちの一つと言えます。
 また、別居割合の増加の一方で、四〇代後半世代では、親との同居が増加しており、また、同居割合のピークは四〇から四四歳代で、前回の調査より年齢がアップしている。
 これは、親世代の長寿化によって中年期世代の親夫婦との同居率が高まったことも一因と考えられます。
 さて、なぜ同居割合の話をしているかというと、二〇歳から三九歳までの女性の夫婦世帯が親と同居して、子育て支援をしてもらう環境が整えば、出生数の増加につながると思われるからであります。
 何らかの事情があって同居したくてもできないという場合もあると思いますが、同居率の向上対策といった取組も脱少子化の一考察に値すると思います。
 簡単な問題ではないかもしれませんが、三世代同居の良さや色々なメリットがあることは、私が説明するまでもないと思います。
 そこで、県としても、市町村と協働で、同居率向上対策、例えば税の一部控除等、何らかの優遇措置の支援事業の導入を考えてみてはいかがでしょうか。
 知事のご所見をお聞かせ願います。

 次に、重点施策の二つ目として、雇用の創出と交流人口の拡大に向けた取組についてお尋ねします。
 佐竹知事は、地域資源を活用し、県外から人を呼び込むとともに、県内流動の推進により県内消費の拡大を図り、地域経済を活性化させると強調しています。
 まさに、それにマッチした取組が、この度発表された「花火産業」プロジェクトであります。
 二月十日に開催されたプロジェクト会議では、大曲商工会議所と大仙市に、大仙市商工会も加わり、三者で構想実現を目指すことが確認されました。
 二〇一七年度の稼働を目指し、「花火工場の新設による花火製造と販売」、「工場周辺エリアの『花火パーク』」、「ポスターや花火関連の道具などを展示する花火資料館の設置」、「花火を支える人材育成や研究拠点の創出」など、大曲にある花火の「文化」を地域経済を潤す「産業」に変えていこうとする強力なプロジェクト構想であります。
 昨年の大曲全国花火大会で、内閣総理大臣賞に輝いた地元花火師でもある小松忠信大曲商工会議所副会頭は、「国産花火は慢性的に不足しており、花火会社は海外産の輸入に頼らざるを得ない現状がある。大曲のブランド力を生かし、不足する花火を供給していけば、雇用拡大につながる」と工場新設の意義を強調しています。
 また、二〇一七年開催予定の「国際花火シンポジウム」の誘致も目指しており、「大曲の花火」を世界にアピールする機会としても絶好のチャンスと言えます。
 たしかに、七〇万人超の観光客を集める大曲の花火のブランド力、これをどう通年の経済効果につなげるかが長年の課題でした。
 私もこれまで、大曲の花火については、観光ネットワークの構築や花火特区など何回か唱えてまいりましたが、今こそ、構想実現に向け、官民挙げて知恵を絞る時が来たと言えます。勿論、地元の仙北地域振興局も協働プログラムなども視野に入れながらバックアップ体制で臨んでいることは承知しておりますが、花火工場にしても、花火パークにしても、構想推進のためには、何と言っても財源確保が不可欠であります。佐竹知事には、国への働きかけも含めて、県としての強力な支援を要望するものですが、知事の前向きなご所見をお聞かせ願います。
 次に、交流人口の拡大と地域経済の活性化にもつながる農業大学の学部(学科)の誘致を目指した実習施設(研究施設)の設置(建設)についてお尋ねします。
 先頃、会派新みらいの県外調査として、東京農業大学の世田谷キャンパスを視察しました。
 東京農業大学は、世田谷、厚木、オホーツクの三キャンパスに食料、環境、健康、バイオマスエネルギーの分野など、六学部二二学科の多様な農学分野を有し、学生約一三、〇〇〇人、教職員約七〇〇人、二〇〇の研究室を誇る我が国最大の農学系総合大学です。
 高野学長は何回か秋田に訪れており、大潟村の歴史や農業情勢にも詳しく、また、県内の酒造関係者などの卒業生も多いことからも、醸造・発酵技術の活用や和食文化、お酒のブームなどについて、意見交換することができました。
 さて、東京農大の中枢である世田谷キャンパスには、農業等の実習施設はなく、厚木キャンパスや三重県、山梨県に関連施設があります。
 また、オホーツクキャンパスは、地元の農業や水産業、食品産業と連携した取組が盛んで、生物産業学部に約一、六〇〇名の学生が学んでいます。
 東京農大の学生には、年三〇日程度の実習体験が必須科目となっています。
 そこで提案でありますが、高野学長も興味を示してくれた、大仙市神岡地区の大規模工業団地への農学部(学科)の誘致を目指した実習施設の設置を検討してみてはどうでしょうか。
 受入体制がしっかりすれば、実習のフィールドとなる可能性はあるという感触を得てきております。関係市町村との連携により、まずは、実習体験の受入れから取り組みながら、将来の学部(学科)あるいは研究機関の誘致と通年型農業工場・食品工場の誘致など、雇用の創出にもつながる一大プロジェクトに発展するような夢のある構想を持ちながら取り組んではどうかと考えますが、知事のご所見をお聞かせ願います。 
 
 次に、重点施策の三点目としてコメ政策転換についてお尋ねします。
 時の政権によって大きく変わる国の農業政策は、「猫の目農政」と揶揄され、根幹となる政策が揺らぐたび、農家は経営方針の変更を余儀なくされ、振り回されてきました。
 政権交代を経て、二〇一〇年には戸別所得補償制度がスタートしました。
 しかし、政権復帰した自民党は、これを大幅に見直し、二〇一八年には減反廃止することを打ち出しました。
 目まぐるしく変わる農政。しかも、僅か一か月足らずの議論。生産者の声や生産地の県との本質議論もなく、政府主導で決めたと言えるこの度の大転換には、不安と不満で訝る農家も少なくないと思います。
 さて、コメ政策転換については、十二月議会の総括審査において佐竹知事と直接議論しておりますが、改めて二点について伺います。
 一点目は、秋田県農業の将来像についてであります。
 「農家の自立と攻めの農業を打ち出した新たなコメ政策は、中小農家と大規模化という二極化が懸念される」との私の質問に対して、「二極化に関しては、農政の転換で大きく影響を受けるのは農業所得の少ない小規模農家よりも大規模農家であり、農業法人でも多角経営に努力しているところと、そうでないところで差が出てくることは否めない。その辺を見極めながら、県としての農業政策を展開する」との趣旨の答弁がありました。
 農政が大きく変わり、TPP交渉が大詰めを迎える中、減反廃止の影響は計り知れません。
 しかし、基幹産業である本県農業を維持、発展させていかねばなりません。
 農政が転機を迎える中、今年を新たな農業を構築するスタートの年にしなければなりません。
 佐竹知事は、本県農業の将来像をどう描こうとしているのか、ご所見をお聞かせ願います。
 二点目は、現場の声の反映についてであります。
 コメ政策の見直しなどの農政改革を盛り込んだ国の施策に対応するため、新年度予算では、関連事業費を大幅に増額しています。
 「攻めの農業戦略」として積極的に取り組む姿勢の表れと思いますが、いずれにしても対応策に万全を期すことは不可欠であります。
 最も重要なことは、今後の農業経営に不安を抱く生産者の声をいかにくみ上げ、産地県としての施策をどう国に反映するかであります。そのためにも、不安解消に向けた丁寧な説明と生の声を聞くきめ細かな活動を重ねるべきであります。
 ここで、また時代劇に例えて申し上げます。
 佐竹知事は、龍角散のコマーシャルの殿様役で大ブレークとなり、秋田のアピールにも貢献されましたが、今回は大名行列ではダメです。
 水戸黄門になって、各地域を漫遊ではなく、自ら生産者や消費者あるいは関係団体の声を生で聞き取ってほしいです。その際、お供は家老ではなく、助さん、格さんには農林政策部門の若手職員を、また、お銀さんには、将来有望な女子職員を同行させるなど粋な計らいも必要かもしれません。
 まさに、先日、横手市の果樹園の雪害被害状況を視察したときのように、直接知事が生産者と接するという現場主義が求められています。
 たしかに、地域振興局単位でも生産者をはじめとした地域の声を反映できるよう座談会等の活動を始めていますが、生産者の声を秋田県としての施策に積極的に反映させていく知事の意気込みをお聞かせ願います。
 次に、行財政改革についてお伺いします。
 二十四年度決算では、公共インフラなどの資産総額は三兆二、九一五億円で、前年度より六〇九億円減少したのに対し、負債は二五億円増の一兆四、七六一億円となり、県民一人当たり一三七万円の借金ということで、将来世代の負担が一段と大きくなっています。
 現在、全国的に景気が回復傾向にあることから、国では、先進国の中で最悪の財政状況を改善するため、成長戦略と併せて財政健全化に向けた取組に力を入れることとしております。
 この度、県は平成二十六年度から四年間の新たな行財政改革大綱を打ち出しましたが、元気プランの推進とともに、将来の安定的な行財政サービスを継続させるためにも、今こそ行財政改革に目を向けていく必要があると考えます。
 県では、これまで職員数の大幅な削減を断行してこられましたが、この先これ以上の削減は難しいと思われます。今後目を向けていくべきは、「人」ではなく「もの」、つまり県有財産のスリム化ではないでしょうか。
 県有財産は、道路や港湾、公園、公営住宅のほか、学校や福祉関係、文化・スポーツ施設、観光施設と多種多様にわたります。指定管理施設に限ってみても、完全利用料金制を採っている施設を含め八六施設、関連予算はざっと五〇億円になっています。
 建設時点ではそれぞれ必要性が高いものであっても、人口減少や社会情勢の変化とともに役割が変わってきます。人口減少への歯止め策や産業振興、安全安心の確保など優先順位の高い行政サービスに思い切って投資するためには、現在の行政サービスを見直さなければそれができない時代となっていることは明らかであります。
 「あったらいい」ものではなく、「なくてはならない」ものに絞った行政サービスにしなければいけません。
 県民も、秋田の将来のためであれば我慢するものは我慢します。次期行革では、聖域を設けず、オープンな議論により、本県の身の丈に合わせて、真に必要な施設は何か、また、存続させる場合でも古くても我慢する、更新するにしても空き校舎などの既存施設を有効活用するなど、施設一つひとつについて突っ込んだ検討が必要と考えます。新しい大綱を示した今、行革に取り組む知事の決意をお聞かせください。
 次に、林業公社についてであります。
 佐竹知事は、四百二十四億円の累積債務を抱える県出資の第三セクター・県林業公社について「解散も想定しながらシミュレーションすることが必要な時期だ」と述べ、解散に伴う県費負担や森林管理のあり方などを検討した上で、存続か解散かを判断したいとしています。
 県では、廃止の場合の山林管理や事業の受け皿として、三パターンを提示し、約三〇〇億円の県の貸付金が回収不能となるほか、日本政策金融公庫からの借入金の一括返済義務など、県民の大きな損失を招くことを強調しています。
 存続させる場合でも、債務を完済するのは平成七十五年とされていますが、五十年先まで誰が責任をとるのですか。果たしてこの議場に残っている人がいますか。進むにせよ、退くにせよ、いずれ大きな判断が必要です。
 議会に三セク特別委員会が設置され、これから議論を重ねていく必要のある問題でありますので、この場で結論を出すことはできないことは承知しておりますが、そもそも、一九六六年の設立以降行われてきた分収林事業の見通しは適切であったのか、現在抱える大きな負債は本当に返済できるのかという疑問を持っている県民は多いと思います。
 こうした疑問に対し、知事から明解な説明をお願いいたします。
 最後の質問として、雪対策についてお尋ねします。
 今冬は、年明けからの度重なる寒波により、県内陸部を中心に大雪に見舞われ、住民生活に大きな支障が生じたほか、雪下ろし等の除排雪作業時に死傷者が多発するなど、深刻な状況になりました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
 県では、四十年ぶりとなる雪による災害対策本部を一月十七日に設置するなど、雪害による事故防止や道路除排雪体制の強化に努めてきたと認識しております。
 このような状況を踏まえ、雪対策として二点についてお伺いします。
 一点目は、雪下ろしの安全対策についてであります。
 先ほど申し上げたとおり、一七名の尊い命を失った雪下ろし関連による痛ましい事故は、いずれも命綱とヘルメットを使用しておりません。そして、六五歳以上の高齢な方の犠牲者が大半を占めている実態であります。
 県では、これまでもポスターやチラシを通じて、命綱の着用などを呼びかけてきたほか、シンポジウムや安全講習会の実施により、安全対策の徹底を図ってきたわけでありますが、なぜこんなにも屋根やはしごからの転落事故が続発しているのでしょうか。
 実際のところ、「作業効率が落ちる」、「面倒だ」、「どこにどうやって付けるのかわからない」などの声が聞かれます。
 しかし、命を守るために必要な対策であり、必要性を広めなくてはなりません。
 車のシートベルト着用のように、着用が当たり前となる県民の安全意識の高揚がキーポイントとなります
 その意味では、県が新年度予算に盛り込んだ高齢者世帯を対象とした「屋根の雪下ろしサポート事業」は、的を射た取組といえます。地域の社会福祉協議会が雇用した支援員が夏場に高齢者宅を訪れて屋根の構造を調査し、命綱を結ぶ適切な場所などを指導するというものです。しかし、問題は、その後の対応ではないでしょうか。
 特に高齢者世帯の場合、取付工事費の負担は重いと思います。また、屋根の構造によっては、工事費が嵩むなど、なかなか普及しないのではと懸念されます。
 そこで提案ですが、住宅リフォーム支援事業の活用などを視野に入れた命綱取付支援事業(仮称)として補助金制度の導入をしてみてはいかがですか。
 関連して、新潟県が二〇一二年に制定した「住宅の屋根雪対策条例」のような、安全器具の着用と克雪住宅の普及を柱にした条例について検討してみてはいかがでしょうか。
 さらに、転落防止の安全ベルトについて、県立大と民間会社の間で、衝撃を抑え、着用しやすい試作品を開発中と聞いていますが、有効な安全対策だと思いますので、県としても実用化に向けた連携を図るべきではないでしょうか。
 以上、雪下ろし安全対策の三点について知事のご所見をお聞かせ願います。
 続いて、きめ細かな除排雪体制についてお尋ねします。
 本題に入る前に、一つだけ苦言を呈しておきたいことがあります。
 秋田市卸町の太平大橋補修工事に伴う大渋滞に関してであります。
 昨年十二月の秋田市内も大雪に見舞われた際のこと、時おりしも通勤ラッシュの最中。ラウンドワン付近を通る歩道は通行止め。車道も二車線のうち一車線が通行止め。国道十三号線まで至る大渋滞は、運転者はもとより歩行者にとっても危険な状況となり、県に寄せられた苦情の多さはご承知のことと思います。
 その状況は、十二月中旬まで続いたわけですが、さすがに車線規制を解除し、工事を中断し、現在は車線規制を伴わない高欄等の橋梁補修工事を実施しています。
 果たして、今やらなければならない工事なのか疑問を感じながら工事内容を確認したところ、十月十八日契約、工期は三月二十日までということでした。
 まさに冬期間の工期であります。
 昨年の冬は、除排雪で大変であった秋田市のことを考えたら、工期のあり方に配慮が欠けていたと言わざるを得ません。ましてや、苦情電話で「何の工事ですか」と問われて、「歩道融雪の改修です」と答えるとは笑い話にもなりません。
 いずれにしても、公共工事のあり方が問われている昨今、もっと計画性のある事業を進めるべきです。
 また、住民に対する説明も的確に行うべきです。現状認識と今後の対応について、県当局のご見解をお聞かせ願います。
 県では、昨年十月、「秋田県豪雪地帯対策基本計画」を策定しました。
 その中で、各地域振興局単位で地域が共に支え合う除排雪に関する取組として、地域の実情に応じたきめ細かな雪対策を連携・協働して推進する体制を整備し、安全で円滑な除排雪を実施することが示されています。
 今後の取組強化を期待しつつも、本来、雪対策については、きめ細かな体制が必要であることは論を待たないところです。
 そこでお尋ねしますが、地域振興局単位で設置している、道路除雪に関して協議する「除雪会議」と、基本計画で示している地域における除排雪等雪対策に関する「地域連絡協議会」については、その目的も構成メンバーもほぼ一致していることから、統合するか、継続的な合同会議の開催等を検討しても良いのではないでしょうか。
 特に建設業界や社会福祉協議会、ボランティア団体との連携は不可欠であり、降雪前の早い段階で実際に出動するオペレーターなども交えた現地調査等により、きめ細かな対策を講ずる必要があります。
 歩道と車道の壁の危険箇所をはじめ、県道と市町村道の交わる交差点や信号機、標識、雪捨て場、流雪・消雪設備など、ありとあらゆる角度から検証すべきと考えます。
 そして、公助、共助、自助、としての県民参加による利雪・克雪を推進することが何よりも重要と思いますが、知事のご見解をお聞かせ願います。
 以上で通告の質問は終わりますが、最後に、今年五月に新病院として開院する仙北組合総合病院と湖東総合病院に対するこれまでの県のご支援に、佐竹知事をはじめ、関係各位に心から感謝申し上げますとともに、引き続き、地域医療の再生・充実にご尽力くださいますようお願い申し上げまして、代表質問とさせていただきます。
 ご静聴ありがとうございました。