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平成28年2月議会 代表質問
会派みらいの渡部英治です。
本日は、寒い中、傍聴に来ていただいた地元の皆様に、まずもって厚くお礼申し上げます。
また、十回目という節目の質問の機会をあたえていただいた議員各位、当局関係者、そして全県民に対しまして感謝の気持ちを込めて、会派代表としての質問をさせていただきます。
はじめに、知事の政治姿勢についてお伺いします。
知事が、昨年最終の記者会見で示した、一年を表す一文字は「偽」でした。
秋田市の会社による肥料偽装をはじめ、国内外の各業界で相次いだ偽装が印象に残り、「行政も正直に、との自戒も込めた」と解説しています。
そして、今年は、新年の思いを「信」と表現し、「県の政策も信頼あってこそ進められるとの思いから、この字を選んだ」と述べています。朝ドラの「銀行にとって、必要なものは信用と人材」という渋沢栄一のセリフと似ているなと思います。
ところで、安倍首相は年頭所感で、政権が掲げる「一億総活躍社会」の実現に決意を示し、「挑戦、挑戦、そして挑戦あるのみ。
未来へと、果敢に『挑戦する一年』とする」と表明しています。
また、県内企業の経営者も、こぞって、年頭のあいさつで従業員にチャレンジを促したとの報道がありました。
知事も、昨年の年頭には「挑」の漢字で「いどむ」との意気込みを示していましたので、若干、トーンダウンしたのかなと心配しましたが、幹部職員には、重点課題に人口減対策「あきた未来総合戦略」の推進やTPPの発効に備えた対策などをあげ、「世界の情勢が秋田にどのような影響を与えるのか、自ら情報を収集し考えなければならない。努力を重ねてチャレンジを続けて欲しい」と檄を飛ばしています。
さて、昨年を振り返り、今年、新たに望むことは重要なことです。
特に今年は秋田版地方創生、いわゆる「あきた未来総合戦略」の本格スタートの年であります。そして、佐竹県政二期目の運営指針「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」の後半を迎える重要な年であります。
そこで、知事にお尋ねしますが、佐竹知事の今年の県政にかける思いと、その「キーワード」は何か、ずばりお聞かせ願います。
続いて、「県民に夢を持ってもらう」知事発言の本気度について伺います。
知事が年始めに発言した、奥羽新幹線と羽越新幹線の実現に向けて国への要望を本格化させる、との思いがけない表明は、大きな話題となり、新年会や各種会合でも行政や商工関係者が言及し、知事発言を歓迎する意見が聞かれます。
しかしながら、本県では、県南部を中心に、山形新幹線の大曲延伸を念頭に高速鉄道整備を求めてきた経緯もあり、また、昨年末、自民党の佐藤勉国対委員長が、大仙市での講演の際、秋田新幹線のフル規格化に言及し、佐竹知事に先導役を促すといった提案についても公表されていることなどを鑑み、様々な視点から議論を深めていくことが肝要と考えます。
ところで、話題は変わりますが、秋田ノーザンハピネッツのホームアリーナ新設がBリーグ参入の条件に上った際、「県財政を預かる立場では確約できない」と否定的であった知事が、先月十五日、秋田市内での講演で、県立体育館のアリーナ建替構想について明言したとの報道がありました。
さらには、新たな文化施設についても、順調に進めば平成三十四年に開館させたい方針を打ち出しました。
ここに来て、大きな案件が集中的に知事の抱負として発信されたことは、「ビックリ・ポン」であります。
決して、リップサービスのつもりではないでしょうが、大いに期待を持ち、あるいは戸惑いを感じた自治体や県民も少なくないと思います。
県民に夢とやる気を持ってもらうことは、県のトップリーダーである知事の姿勢としては大切なことであります。
ただ、年頭での知事の「夢のある話」のオンパレードには、二期目の任期も一年余りとなった、知事の新たな公約かな、などと勝手に推察してしまいました。
ここで、地元紙に掲載されたコラムの一部を紹介します。
タイトルは「涙を乾かす営み」です。
「政治とは、人々の涙を乾かす営みである。誰の言葉だったか、いまだ印象深く頭に残っている。人生、山あり谷ありだ。うまく行かない方が多いかもしれない。そこに政治が手を差し伸べられないか。そんな意味だと解釈している。政治は何でもできると言わないところがいい。アベ政治はどうだろう。『あれもやります』『これもやります』と次々に施策を掲げ、あたかも万能政権かのような振る舞いが目立つ。本当かな、そんなにうまくいくのかな。」
後は省略します。
申すまでもなく私の言葉ではなく、鈴木亨という方のコラムであります。
ちょっと脱線してしまいましたが、「県民に夢を与える」知事発言の本気度と今後の取り組みについて、知事のご所見をお聞かせください。
なお、具体の整備方針が示された新文化施設については、課題もあることから、まだまだ議論を重ねる必要があります。
例えば、駐車場の問題や新施設の高さと景観の問題などのほか、依然として郊外への建設を望む声も根強いものがあります。
そんな状況で、県民からの意見公募を二月十五日で終了し、三月にも成案とするというのは、あまりにも急ぎ過ぎではないでしょうか。
県と市の共同施設として実現すれば、長期間にわたって使用することになります。
人口減少が進む本県、そして秋田市の活性化を左右する、総事業費約二百億円の施設として、失敗は許されないと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。
夢のある話の続きとして、スポーツ振興についてお伺いします。
いつでもどこでも、誰もが感動と勇気、そして明日への活力をもらうことができる。それがスポーツの世界と言っても過言ではないでしょう。
ラグビーワールドカップでの日本チームの活躍に、日本中が大フィーバーし、五郎丸選手のあのポーズがブームになったことは、ご承知のとおりであります。
そして、日本出身力士として十年ぶりという琴奨菊の優勝で盛り上がった大相撲。
北秋田市出身の豪風も負けてはいません。幕内力士の中で三七歳の二番目の年長者。
初場所では十勝五敗と大きく勝ち越す元気ぶりです。幕内五百勝も達成し、角界の歴史に名を刻みました。
さて、極めつけは、昨年の夏の甲子園ベストエイト、秋田商業高校「成田翔」投手の活躍であります。
小さな体から投じる切れのある速球と、真っ向勝負の姿勢には頼もしさと秋田魂が感じられます。今後もプロという厳しい世界でも頑張って欲しいと思います。
この秋商の活躍は、一昨年夏、甲子園初出場した角館高校と昨年春、選抜初出場した大曲工業との相乗効果、つまり県南旋風に刺激され、県内各校がライバル意識を持って切磋琢磨してきた結果ではないでしょうか。
また、県高校野球強化プロジェクトの成果が表れていたことも要因にあると思います。
前置きが長くなりましたが、今や老若男女を問わず、健康づくりの面からも、スポーツに親しむ人口が増加傾向にあると思います。
そこで、先程の知事の夢のある話に戻りますが、これまで、県南のスポーツ関係者などから切望されているのが、「大館の樹海ドームや雄和のスカイドームのような、フルシーズン使用可能なドームが欲しい。せめて多目的に使用できる屋内体育館の建設ができないものか」との声であります。
近年、新たな文化施設や県立体育館のアリーナ構想など、秋田市に集中した施設計画が目立っています。もう少し、県南にも目を向けてもらい、均衡あるスポーツの振興と秋田の活性化を目指すべきではないでしょうか。かつて検討され、期待感もあった県南へのドーム建設について、今は全く立ち消えになっているのか、その現状と今後の対応について、知事のご所見をお聞かせ願います。
その関連として、高校の体育施設の地域開放について教育長にお伺いします。
角館高校の屋内運動場がドーム型の素晴らしい設備で完成しました。
統廃合に伴い既存の体育館では不足ということで、第三体育館として建設されました。
特定の運動部専用ではなく、体育の授業やその他屋外活動で総合的に利用されるほか、大曲養護学校せんぼく分教室の児童生徒が複合的に利用できる土床の運動場と位置付けたと伺いました。
そこでお尋ねしますが、このような素晴らしい運動施設を地域の皆様に開放し、スポーツ振興に寄与する考えはないでしょうか。
教育長のご見解をお聞かせください。

次にあきた未来総合戦略についてお伺いします。
県は昨年十月、今後五年間の人口減対策「あきた未来総合戦略」を策定しました。国が地方創生を重点政策に掲げたことを受けた動きなのでしょうが、人口減対策や地域活性化策は、そもそも地方自治体が力を入れるべき課題であります。
人口問題対策については、本県では、県政の基本課題として、これまでも様々な取り組みを行ってきていますが、克服に至っていないのが現状であります。
調査統計課の発表によると、一月一日現在の県人口は一〇二万四九九人で、この一年間で一万三、五五〇人減少しており、次の発表では、一〇二万人を割るとみられています。
知事は平成二十五年三月の再選直後から、人口減対策や付加価値の高い県産品の売り込みに特化した施策を打ち出すと強調しています。すなわち、県政の指針である「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」に基づき、事業を展開してきたわけであります。
この度の秋田県版の総合戦略では、人口問題を切り口に政策分野を整理した上で、取り組みの充実、強化を図り、「人口減少の克服」と「秋田の創生」の実現に向けた施策・事業という位置付けをしています。
その本格的スタートとなる平成二十八年度当初予算案について、知事は「秋田創生テイクオフ予算」と銘打ち、総額三六七億円にのぼる「あきた未来総合戦略」関連予算を計上しました。
これにより、今後予定されている地方創生関連の補正と合わせ、四つの基本目標の実現に向けた攻めの施策を展開するとし、「仕事づくり」では、航空機産業の振興をはじめ農林水産業の成長産業化や総合戦略産業としての観光振興など成長産業の強化を、「移住・定住」では、「住まい」への支援などによる首都圏からの移住の拡大や県内就職者への支援等による若者の県内定着の促進を、「少子化対策」では、子育て世帯の経済負担の軽減や子育て環境整備の充実を、「地域社会」では、自治体同士の連携強化や地域を支える担い手の育成などを強力に推進するとしています。
ところで、これまでの県の人口減対策についての県民の評価は厳しく、昨年実施された県民意識調査では、子育て支援や移住・定住対策などの県の施策に対して、六割が「不十分」と答えています。
また、「あきた未来総合戦略」に対しては、元気プランの事業を人口減対策の視点から整理し直したもので、航空機産業の強化や子育て世帯への経済的支援といった、従来からの取り組みの延長がメインで、今一つ新鮮味に欠けるとの声も聞かれます。
もちろん、人口減少対策に特効薬はなく、人口問題が劇的に解決するものでないことも県民は承知していると思います。ただ、今後も人口減が続く中で、県民の不安を解消し、明るい未来を築く姿勢が見えてこないということではないでしょうか。
「安心してください、大丈夫です」とは言えないでしょうが、こうした県民の心の底からの思いを受け止め、「何年後には人口減に歯止めをかける」、「少しでもブレーキをかけて、現に住んでいる人たちが幸せだと思える地域とする」といった気概が必要であり、どんな県の姿を目指すのか、ビジョンを示すべきと考えます。
総合戦略では、県民が自然と調和して暮らすという「高質な田舎」を望ましい将来像に掲げていますが、知事が目指す県の姿、ビジョンについて、お示しください。
続いて、知事が強調する独自性についてお伺いします。
総合戦略の策定に当たり、県議会では、地方創生に関する調査特別委員会を設置し、私もその委員会メンバーとして、具体的に何点か独自性を求める提言をしました。今回、県が示した子育て支援の関係や奨学金の問題については、一歩進んだ取り組みを提示していると認識しています。
ところで、昨年九月に行われた予算特別委員会総括審査での、子育て支援についての質疑では、シンプル化と所得制限をなくすことや奨学金返還の全額免除といった独自策についての私の提言に対して、「まだ、若干の議論の余地はあります。今、最終的に整理中ですが、大胆と言っても県財政を全く無視するわけにはいきません。ただ、できるだけ全国でも突出した姿にしたいということで作業を進めています。」との知事答弁でありました。
子育て支援であっても、奨学金や移住定住の関係でも、制度を持続させていくということについては意見の一致を見たと認識していますが、結局、所得制限撤廃と全額免除はならなかったわけで、極端な財政負担を伴うものはできないと言う知事の答弁には一定の理解はしつつも、今後の事業の検証によっては、さらなる独自性が求められると思います。
知事が強調する独自性とやる気について、改めて、ご所見をお聞かせください。
さらに、独自性に関連して二点お伺いします。
一点目は、「大曲の花火・国際花火シンポジウム」についてであります。県は、「国際花火シンポジウム」の開催が決まった大仙市と連携して、平成二十八年度から外国人観光客の受け入れ、インバウンド対策を本格化することを表明しました。
シンポジウムは来年の四月二十四日から二十九日までの六日間の開催で、国内外の花火を打ち上げるほか、専門家によるパネルディスカッションも行われ、世界各国の花火関係者約五〇〇人とその家族も大仙市を訪れる見込みとのことです。
県と市は、「本県で大規模な国際シンポジウムが開かれることは珍しく、誘客に向けた好機」と意気込み、双方が役割分担した上で、PR活動や関連イベントを行うことも確認されました。
中締めには花火締め、と決めている私にとっても喜ばしい限りであります。
大曲の花火については、「日本一の花火のまち産業創出プロジェクト」として、県と大仙市の「未来づくり協働プログラム」が事業決定され、平成二十八年度からスタートすることになっており、大曲商工会議所が主体となって進めている大曲花火産業構想にも大きな弾みとなることでしょう。
まさにこれが地方創生の民間と行政、そして地域住民一体となった協働プロジェクトのモデル例と知事が称するように、「挑戦する姿勢」として県内観光の大きな起爆剤となり、本県への外国人観光客の呼び込みにもつながるものと期待されます。
そこで、知事にお伺いしますが、平成二十八年度当初予算案でも、県・市連携による国際花火シンポジウム開催支援事業費が計上されていますが、国の支援も視野に入れた知事の意気込みについてお聞かせください。
また、シンポジウムに続くアフター大会を平成三十年春に開くことを検討しており、「春の大曲の花火」を内外に印象づけることで、永続的な大会開催につなげたい意向と聞いていますが、この際、スポーツのワールドカップと同様に、「花火ワールドカップIN大曲」といったワイルドな発想で秋田を国内外に売り込んでみてはいかがですか。
知事のご所見をお聞かせください。
二点目は、農業大学の学部の誘致を目指した実習施設(研究施設)の設置についてであります。
この件については、一昨年の代表質問でも取り上げておりますが、さっそく県の関係職員が東京農業大学の厚木キャンパスを訪問するなど調査検討の結果、昨年四月から「県外大学調査研究活動誘致事業」として取り組みがなされています。
また、総合戦略でも、都市部の大学生等が本県の魅力を実体験できる取り組みの推進を盛り込み、調査研究活動誘致者数を五か年で一、三五〇人とするとの目標値を示しています。
実は我が会派みらいでも、世田谷キャンパスに続き、昨年八月に東京農大オホーツクキャンパスの研修・視察を行っています。
その際、大仙市の市議会議員三名にも同行していただき、東京農大と農業分野に関連した人的交流、研究開発等の取り組みについて説明を受けました。
広大な農地と自然豊かなオホーツクキャンパスには、約一、七〇〇名の学生が在籍し、農業水産業からエコビジネスといった生産から加工、そして流通ビジネスを一貫として学ぶ生物産業学部としての原点が感じ取れました。
そして何よりも、北の大地網走での学生たちと地域の関わりには強烈なインパクトがありました。
エミューの飼育から始まった起業、サッポロビールと技術提携した地ビールの開発をはじめ、お土産「マスせんべい」、エゾシカを活用した焼肉商品、「ガツンと辛い山わさび粕漬」、学生による「農大福」の開発などチャレンジ精神のもと、地方創生と地域活性化に大きな成果をあげています。
また、オホーツクキャンパスには、秋田県と縁のある方もおり、様々な形で交流・連携ができる可能性を実感したところであります。そこでお尋ねしますが、平成二十七年度から取り組みを開始した「県外大学調査研究活動誘致事業」の実績と関係自治体との連携についてどのようになっているでしょうか。
一方、国が打ち上げた、国関係機関の地方移転は、非常にわずかな範囲にとどまり、結局期待はずれの感が強いことから、県の一層の取り組みが求められます。
大学学部誘致による若者の活用を総合戦略のキーワードとして、研究機関や通年型農業工場、さらには食品工場の誘致など、雇用の創出につながる一大プロジェクトに発展するような夢のある構想を描きながら知事の強力なリーダーシップを発揮して欲しいと思います。知事の将来に希望の持てるご所見をお聞かせください。

次に農業問題について、TPP対策に的を絞ってお伺います。
当初予算案では、TPPの発効を見据え、農林水産業の生産基盤強化や担い手育成を重視する予算編成となったとの知事説明がありました。
稲作偏重から複合型生産構造への転換を一層進め、販路拡大につなげたいという考えのもと、規模拡大や複合型などによる「攻めの経営」を目指す農家支援に三億一千万円、コメ偏重からの脱却に向けた園芸作物のメガ団地化に二億二千万円などが計上されております。
なお、県は先月二十五日、TPPが発効した場合の本県農林水産物への影響額として、生産額が最大で四〇億三千万円減少するとの試算を明らかにしました。
しかしながら、国の試算方法に準じて算出した結果、減少額の三分の二近くを合板・集成材が占め、コメは「ゼロ」との結論に、各方面から疑問の声が聞かれます。
TPP県民会議では、「コメのTPP影響額試算を国にならってゼロとした、では検証したと言えるか」など疑問視する委員の発言があったとか。
これまでも、政策の経済効果分析や試算に対して、生産農家からは「分析はうのみにできない、死活問題だ!」とか「コメの『影響なし』は、実態に即していない」との不満の声が相次いでいました。
政府の「新たな輸入枠に相当する量の国産米を備蓄米として買い取るため、国内生産額への影響はない」とする見解と「政府は生産量のことしか言わないが、コストや価格のことまでは考えていない。試算は一面的な捉え方だ」と強調する生産農家との間では大きな乖離があります。
私としても、県の試算結果には疑問を感じます。
国から買い入れ可能とする備蓄米の具体的な運用法などが示されておらず、県独自の試算が困難との農林水産委員会での説明があったと聞きましたが、それなら「影響額ゼロ」とするのではなく、「未確定」あるいは「検討中」とすべきではないですか。
全く国に右ならいでは芸がなさすぎるのでは。
私はこれまで何度となく現場主義の徹底を唱えてきました。国がコメ政策大転換を打ち出した際にも、知事自らが生産者や消費者、あるいは関係団体の声を生で聞き取って欲しいと。
今後の農業経営に不安を抱く生産者の声をいかにくみ上げ、産地県としての施策をどう国に反映するかであります。そのためにも、不安解消に向けたきめ細かな活動を重ねるべきであります。
直接知事が生産者と接する現場主義のもと、生産者の声を秋田県の政策に積極的に反映させるべきと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。
ところで、先頃、「県TPP農業対策大綱の素案が示されましたが、TPP県民会議の委員からの指摘もあった通り、消費者と農業の距離を近づける取り組みが必要と思います。
また、「経営安定・安定供給」の充実として、「米・麦・牛肉・豚肉・乳製品」へのTPPへの影響を抑制する方策も明確に打ち出すべきと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。

次にエネルギー政策についてお伺いします。
今月に入り、県の第2期新エネルギー産業戦略の前期五年間の重点プロジェクトが示されました。
この新エネルギー産業戦略では、関連産業の創出や育成を目指す県のアクションプランとして、十年後の再生可能エネルギーの導入目標を、平成二十七年度末見込みの一・九倍に当たる一六二万キロワットに掲げ、その十年間の経済効果を最大三、一三八億円と見込むとしています。
さて、新エネルギー産業に関しては、「あきた未来総合戦略」でも、風力発電の導入量を、五年後の目指す姿として二一万キロワットから五六万キロワットに拡充する指標を示しているほか、新たな視点として、洋上風力発電の大規模展開による関連産業の育成と人材の育成を一体的に促進することを打ち出しています。
また、再生可能エネルギーの導入促進については、本県における地域内送電網整備の支援を含む「風力発電のための送電網整備実証事業費補助金」五〇億円が盛り込まれた政府予算案が閣議決定されています。
しかしながら、新エネルギーの拡大を図るには、発電設備の設置に伴う電力系統の増強や事業者の費用負担等のあり方に関する課題をはじめ、エネルギー買い取り価格が高い太陽光への過度な集中の是正など、バランスのとれた再生可能エネルギーの導入が不可欠と考えます。
そこでお尋ねしますが、電力系統の増強や費用負担等について、国への働きかけも含め、今後どのように対応していくのか、知事のご所見をお聞かせください。
また、先に述べた「新エネルギー産業戦略」における目標値とこの度の「あきた未来総合戦略」で示した数値目標との整合性という視点からも、バランスのとれた再生可能エネルギーの導入について、どのように取り組んでいくのか、ご所見をお聞かせください。
エネルギー政策の二点目として、秋田港の石炭火力計画についてお尋ねします。
秋田市飯島に計画されている火力発電所については、昨年十一月の環境大臣意見として「現段階では是認できない」とされたことを受け、地元である知事から事業者である関電エネルギーソリエーションと丸紅に対し、CO2排出削減への取り組みを求める意見書が提出されました。
石炭火力については、大手電力の原子力発電の停止や、今年の四月から始まる電力小売りの全面自由化が背景となり、全国での建設計画が相次いでいます。
そんな状況での知事の定例会見が印象に残っています。
「イギリスが石炭火力を全廃するのは、全てを原発で補うということ。日本がそういう状況を選択するのか。本県は石炭火力の一三〇万キロワットに匹敵する再生可能エネルギーの整備を進めている点も考慮して欲しい。」などと述べ、計画実現に向け支援する考えを強調していました。
先日、知事の主張のとおり、環境省ではCO2削減努力を条件に石炭火力の新設を容認することを正式表明しました。
そこで、改めてお尋ねします。「決して、大王製紙の二の舞にならないように」などと懸念の声も聞かれる中、全く次元の違う話として楽観的に考えてはいないと思いますが、秋田湾産業新拠点企業立地推進事業や向浜ふ頭用地造成事業を進めている県として、計画の実現性について、知事のご所見をお聞かせください。
ちなみに、東北電力能代火力発電所三号機、出力六〇万キロワットが着工され、計画全体が実現したとして、先月二十九日、県と能代市が能代火力を企業誘致事案に認定しました。能代市の齊藤市長が「三号機着工は市民の積年の夢。能代の今後のまちづくりに東北電力の存在は欠かせない」と歓迎しているように、平成三十二年六月の営業運転を目指す能代火力三号機の建設は、地元企業の振興と雇用の拡大など、本県産業の活性化にもつながるものと期待されます。
一方、今回飯島に計画されている石炭火力は、首都圏への供給が目的であり、東北電力管内から東京電力管内への新たな送電網整備が必要となります。つまり、首都圏への専用系統となれば、新たな事業負担について検討が必要であります。
いずれにしても、送電網整備という大きな課題があることを申し添えておきます。
続いて、電力小売り全面自由化についてお尋ねします。
今年の四月一日からの電力小売り全面自由化に当たり、県内の一般家庭向けの電力市場に少なくとも一二社が新規参入を予定しているとの報道がありました。
料金メニュー発表はほとんどがこれからですが、一月十五日には東北電力が新料金メニューを発表しており、今後、県内でも顧客獲得競争がいよいよ本格化してくるものと思われます。
ここであえて申し上げますが、特定の事業者を奨励するつもりはございません。
現に、新電力に変更した場合の安定供給への支障を心配する声もありますが、そうした心配は無用です。なぜなら、新電力各社は、自前の発電所や卸電力市場などで電気を調達し、大手電力の送電線を使い、各家庭に供給します。そして、発電所トラブルや契約先の倒産など不測の事態が起きても大手電力がバックアップする仕組みだからです。
資源エネルギー庁が全国一、〇〇〇人を対象に行ったアンケートでは、電力自由化についての認知度は九割と高い反面、なんとなく知っていても、具体的な内容については理解が進んでいないという現状が示されています。
そこで、重要なことは消費者の選択であります。電気の使い方によって、従来より五から九パーセント程度の割引が期待できるほか、電子マネーや商品券に交換できるポイント制度など、様々な特典やサービスが開始されると思います。まさに、顧客のためになる制度を各社が競合することになります。
一方、消費者側も選択肢が増えることで、自分のライフスタイルに合った料金プランをしっかりと情報収集した上でプランを選ぶことが大切であります。
また、自由化による消費者を騙す詐欺などへの注意も必要です。
そこで、消費者保護という観点からお尋ねしますが、電力小売り自由化に伴う各種相談やトラブル解消について、県として対応できる体制になっているでしょうか。
東北電力もこれまで地域の電気を担ってきた小売りの事業者として参入することになるため、公平に判断できる機関として、生活センターなどの役割が重要になると思いますが、知事のご所見をお聞かせください。
関連してもう一点お尋ねしますが、秋田県は水力発電の宝庫と言えます。
県営水力発電所を一六個所有し、総出力約一一万キロワット、年間発電量約四億四千万キロワットアワーを東北電力に売電し、再生可能エネルギーの有効な電源として、大きな役割を果たしてきました。
この度の電力小売り完全自由化により、県営発電所からの電源調達を要請する新規参入会社も出てくるかもしれません。
今回の環境省と経済産業省の発電事業をめぐるやりとりをみても、ますます再生可能エネルギーの開発が急務となっており、とりわけ水力発電など、安定したエネルギーの確保が求められております。
そこで、本県において、水力発電の拡充を目指すべきと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。

次に、空港の利活用についてお伺いします。
本県では、毎年一万人以上の人口が減少する深刻な状況となっていることは、先に述べたとおりであります。
このまま進行した場合、県経済の規模縮小による地域活力の低下が懸念されます。
県内経済の活性化のためには、隣県とも連携しながら観光客を取り込んでいくなど、交流人口の拡大を図ることが重要であります。
我が国を訪れる外国人観光客は、昨年、過去最高の一、九七四万人を数え、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてさらに増加するものと見込まれています。その訪問先は、東京・富士山・大阪・京都のいわゆるゴールデンルートが多数を占めている状況であり、地方への分散が課題となっています。
本県は、男鹿半島や田沢湖のような豊かな自然景観、角館の武家屋敷や増田の蔵などの歴史的な建造物、全国的にも有名な「なまはげ」に代表される民俗行事などが数多く存在しています。
また、豊富な温泉やおいしい日本酒、「きりたんぽ鍋」や「稲庭うどん」等の郷土料理なども全国的に人気が高い秋田の名産です。
忘れてはいけません。秋田の竿燈、大曲の花火といった、ブランド力を発揮できる一大イベントもあります。
このような地域資源を活用し、国内外の観光需要を取り込んでいくためには、空港の利活用にこれまで以上に取り組んでいくことが不可欠です。
そこでまず、空港の民営化についてお尋ねします。
空港は、国際・国内の航空ネットワークを構成する極めて重要なインフラであり、経済の活性化に大きな役割を果たしています。こうした空港の持つ役割を最大限に発揮させるためには、滑走路等の航空系事業と、ターミナル等の非航空系事業を一体的に経営することで、空港運営の効率化はもとより、空港全体の魅力アップや情報発信の強化、空港施設利用に当たっての柔軟な優遇策による航空会社の積極的な誘致及び就航路線の拡大等を図っていく必要があります。
このため、国では滑走路等の空港施設と空港ターミナルビルの一体的運営権を民間に付与し、それらの運営を民間事業者に行わせる公共施設等運営権の制度として「民間の能力を活用した国管理空港等の運営に関する法律」が制定されています。
そこでお尋ねしますが、知事としても、このような背景を踏まえて空港民営化の検討を進めているものと思いますが、民営化に当たっては、経営効率化による収支改善のみならず、民間のノウハウを活用し、観光需要を取り込み、交流人口の拡大を図ることに大きな意義があるものと考えますが、いかがでしょうか。本県空港の民営化の方向性について、ご所見をお聞かせ願います。
次に、外国との航空路の確保、拡大について伺います。
本県唯一の国際定期便であるソウル便は、依然として休止状態が続いております。
震災以降、秋田に来るお客は伸びてきているものの、マーズの流行や安全性の確保、北朝鮮リスクといった複合的な理由により、秋田からの渡航客が減少していたということですが、ソウル便の再開の目処と、これまで空港使用料や運賃補助などで年間最大二億円を投じ、累計で一七億円にのぼっている運行支援のあり方について知事のご所見をお聞かせ願います。
はじめに述べたとおり、今、日本全国が、急増する訪日外国人観光客を、とりわけ経済活動が活発で購買力の高いアジアからの観光客を我が地域に誘客しようと、しのぎを削っているところです。
本県は他県に増して取り組む必要があるはずですが、外国との航空路の拡大について、今後の展開をどう図っていくのか、知事のご所見をお聞かせください。
さて、秋田空港においては、冬期間における定時運行の確保に向け、除雪時間の短縮を図るため、昨年度、除雪車両の増強が行われておりますが、その効果はいかがでしょうか。強力な除雪体制により、航空機の円滑な運行を確保することは、秋田空港の魅力度アップに繋がるものと確信しております。
しかしながら、除雪車両の保管場所である格納庫が不足しており、屋外で保管している状況であると聞いております。
除雪車両は、適切に保管することにより故障が減り、耐用年数も延びると考えられるため、早期に格納庫を整備すべきではないでしょうか。また、民間に管理を任せることを想定した場合においても、適切な除雪体制の確保を図るためには、格納庫の整備は必要であると思いますが、いかがでしょうか。

最後の質問となりますが、「未来を担う人づくり」についてお伺いします。
これまでいろいろ申し上げてきましたが、「あきた未来総合戦略」にしても、これからの秋田の将来を支える人材を育成することが最も重要であることは申すまでもありません。
県の新年度予算案には、少人数学習の推進事業として、県独自の三〇人程度学級を新たに小学校六年生に導入するため、七億九、六〇〇万円を計上しています。
これで、義務教育の全学年が対象となり、全国トップレベルの学力と不登校出現率等の低さ全国一位という秋田の教育環境のさらなる充実が図られるものと期待しています。
一方、全国上位にある本県の結果をめぐり、あまり好意的ではない声、特に高校からの教育について問題視する論評があり、そこは傾聴すべき点もあると思います。
いずれにしても、秋田の未来を担うのは、秋田の子どもたち、若者であります。
現に、日銀の野見山秋田支店長と日本政策金融公庫の星秋田支店長の、秋田への提言で共通している点は、秋田の将来を担う人材の確保と若者の定着についてです。
お二人は、「人口減少を抑制するには、本県の良さを十分に生かした施策が必要であり、先進的な教育県であれば、子どもたちに郷里の良さを教え将来地元に戻って起業を志すマインドを培うキャリア教育を進めてはどうだろう。長い目で見た場合、人口減に歯止めをかける取り組みも期待できる。」と提言しています。
そこでお尋ねしますが、「未来を担う人づくり」について、改めて知事のご見解をお聞かせください。
以上で、通告の質問は終了しますが、・・
最後に、一言申し上げます。
「ファースト・ペンギンであれ!」
「ペンギンは鳥やけど、空を飛べない。しかし大きな海を素早く泳ぐことができる。そやけど、海の中は危険がいっぱいや。どんな敵や困難が待ち受けているかも分からん。そんな時に、群の中から一番先に飛び込む勇気あるペンギンのことを『ファースト・ペンギン』と言うんです!」
これは、毎朝放映中のNHK連続テレビ小説「あさが来た」で、五大とも友あつ厚が主人公のあさに対して、「ファースト・ペンギンはあなたです。」と言った、非常に印象に残る場面です。
かつて、秋田にはTDK創業者の齊藤憲三氏、種苗交換会の先覚者で農業の賢人、石川理紀之助氏、田沢湖線開通に心血を注いだ榊田清兵衛氏など多くの先駆的な偉人がいました。
今秋田に必要なのは、若者の潜在力、「ファースト・ペンギン」たちなのです。
ご清聴ありがとうございました。